トップ 最新 追記

Cocoa練習帳

iOS/iPhone/iPad/watchOS/tvOS/MacOSX/Android プログラミング, Objective-C, Cocoa, Swiftなど

2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|

2019-03-22 [cocoa][swift]テーブルビューを使ったmacOSアプリケーション

macOSとiOSのUI関連のフレームワークには差異があり、前者はNeXTSTEPから受け継がれたスタイルとなっていて、後者は貧弱な計算機リソースでの利用を想定した設定となっている。

ただ、最近ではmacOSのフレームワークの方がiOSの方に合わせることが可能な部分については似せてきていて、テーブルビューの場合は昔からのCell BasedとiOSと同様なView Basedの二通りの方式があるという状況だ。前者については非推奨となっているため、後者についてサンプルを作りながら説明する。

新規プロジェクトを生成。macOSでCocoa Appを選択。

新規プロジェクト

"Use Storyboards"と"Create Document-Bassed Application"を選択する。

プロジェクトの種類

nib(ファイル名のsuffixはxib)でなくStoryboardを選んだ場合、iOSに似たViewControllerを利用した構成となる。iOS向けの開発経験者にとっては、その方が分かりやすいと思うが、macOSプログラミングの書籍の多くはnibの場合の説明となっているので、どちらが学習しやすいか悩ましい問題だ。ただ、今後はStoryboardだと思うので茨の道だがこちらの道を選択することにした。

Storyboardで、ViewにライブラリからTable Viewを配置し、TableViewのContent ModeがView Basedになっていることを確認する。

ViewBased

サンプルでは、テーブルの列を2にしたが、列に識別子をつけるのは大事だ。iOSの場合、列は1個のみなので、行番号となるインデックスのみで良かったが、macOSでは列を識別するものが必要だ。また、列の順番を変更することができるので、列インデックスでは対応できない。

列の識別子

Storyboardを選ぶと、ビューコントローラが生成されるが、これとTable ViewをdataSourceとdelegateで繋げる。

繋げる

ターブルビューの行数や、表示する欄の設定は、iOSのUITableViewと似ている。

ViewControllerの親にNSTableViewDataSourceとNSTableViewDelegateを追加する。

class ViewController: NSViewController, NSTableViewDataSource, NSTableViewDelegate {
    ...
}

行数を返す。

    public func numberOfRows(in tableView: NSTableView) -> Int {
        return 64
    }

欄の内容をビューで返す。

    public func tableView(_ tableView: NSTableView, viewFor
        tableColumn: NSTableColumn?, row: Int) -> NSView? {
        print(#function + " column:" +
            tableColumn!.identifier.rawValue + " row:" + String(row))
        var result: NSTextField? =
            tableView.makeView(withIdentifier:NSUserInterfaceItemIdentifier(rawValue:
                "MyView"), owner: self) as? NSTextField
        if result == nil {
            result = NSTextField(frame: NSZeroRect)
            result?.identifier =
                NSUserInterfaceItemIdentifier(rawValue: "MyView")
        }
        if let view = result {
            print("view:" + view.identifier!.rawValue + " row:" + String(row))
            if let column = tableColumn {
                if column.identifier.rawValue == "TableColumn1" {
                    view.stringValue = "column 01"
                }
                else if column.identifier.rawValue == "TableColumn2" {
                    view.stringValue = "column 02"
                }
            }
        }
        return result
    }

Storyboardで設定した識別子で列がわかるので、列に対応したビューを返している。

好奇心公正な人なら、非推奨だと分かっていても、以前のCell Basedが気になっていると思うので調べてみた。

行数を返すのは同様だ。

- (NSInteger)numberOfRowsInTableView:(NSTableView *)tableView
{
    NSInteger count=0;
    if (self.namesArray)
        count=[self.namesArray count];
    return count;
}

欄の内容を返すのも似ている。

- (id)tableView:(NSTableView *)aTableView objectValueForTableColumn:(NSTableColumn *)aTableColumn row:(NSInteger)rowIndex
{
    id returnValue=nil;
    NSString *columnIdentifer = [aTableColumn identifier];
    NSString *theName = [namesArray objectAtIndex:rowIndex];
    if ([columnIdentifer isEqualToString:@"name"]) {
        returnValue = theName;
    }
    return returnValue;
}

ただ、メソッドの戻り値の型がidだ。どういう事なのだろうか?

Cell Basedでは、ビューを管理するセルが存在する。デフォルトでは文字列を表示するビューが用意され、それを管理するセルに対して、値となるNSStringを返しているということのようだ。

複雑な欄を表示したい場合、それ様のセルを用意することになるが、それが一手間となるし、セルはビューでないので、ビューの重なりも独自に保持しないといけない。

大変そうなので、Cell Basedの探求はここまでにしておこう。

_ ソースコード

GitHubからどうぞ。
https://github.com/murakami/workbook/tree/master/mac/VisiCalc - GitHub

トップ 最新 追記