iOS/iPhone/iPad/watchOS/tvOS/MacOSX/Android プログラミング, Objective-C, Cocoa, Swiftなど
iOSアプリケーション開発を主な業務としているが、チームの都合でObjective-Cを選択している。そんなSwiftに不慣れな自分にとって厄介なのはOptional。色んな場面で様々な形式で出てくるため混乱する。そこで自分自身がOptionalを習得するため、自分が見つけられたOptional関連のコードを飼料化してみた。
プログラミングが生まれた頃から、様々な方法で無を表現することが試みられている。
Lispは実装方法によるが内部ではnilを値と要素の二通りがあるようだ。
それと比較して、C言語は質実剛健。簡素で実用的だ。
var a : Int = 1
var b : Int? = 2
a = nil // エラー
b = nil // OK
b = Int(“abcd”) // nil
var c : Optional = 3 // パラメータ付き型指定
SwiftでOptionalといえばInt?と型に?がついた宣言ということになるが、厳密にはパラメータ付き型指定の糖衣構文とうことになる。Optional変数にはnilを代入することが出来るが、Optional出ない型とは異なる型ということになる。
Optional変数に!をつけると、Optionalでない変数に変えられる。Optional変数がnilだったら実行時にエラーとなる。
C言語のポインターに近い挙動ということか。
var a : Int? = 1234
var b : Int = a - 2 // 型が異なるのでコンパイル・エラー
var b : Int = a! - 2 // 開示指定する
a = nil
b = a! - 2 // 実行時エラー
a = 5678
if a != nil {
print(“\(a!)”) // 開示指定が必要
}
print(String(describing: a)) // Debug目的で
C言語のNULLチェックをして利用するというパターン化されたコードをスマートにしたのが、オプショナル束縛構文 か?
var num : Int? = 1234
if let n = num {
print(“\(n)”)
}
if var n = Int(“1234”) {
n += 5678
print(“\(n)”)
}
if let n = Int(“1234”), let m = Int(“5678”) {
print(“\(n + m)”)
}
var a : Int? = 1
while let n = a {
a = nil
}
if分によってインデントが深くなることを避けるため、例えば、関数の先頭でNULLチェックをして、NULLだったら直ぐにreturnするというパターン化されたコードがあるが、これのために用意されたのが、guard文。オプショナル束縛構文の糖衣構文ということのようだ。
guard 条件 else { /* breakやreturn */ }
func demo(_ num:Int?) {
guard let n = num else { return }
print(“\(n)”) // 変数nが使える
}
三項演算子で値がnilなら指定した値を、nilでない場合はその値を返すというパターン化されたコードが必要になると思うが、これについても糖衣構文が用意されている。
let n : Int? = 1234
let m = (n != nil) ? n! : 0
let m = n ?? 0
let a : Int? = nil
let b : Int? = nil
let c : Int? = 3
let = a ?? b ?? c ?? 0 // cの値
Swiftの関数は、C言語と同様に値渡しだが、C++の参照渡しに相当するのがinout引数。
ただ、実引数に&をつけることから、C言語のポインターの値渡しをポインターであることを隠蔽した構文ということかなと思う。
func demo(_ p: inout Int?) {
p = nil
}
var n: Int? = 1234
demo(&n)
print(n ?? “nil”)
func test(_ num: inout Int) {
num = 0
}
n = 5678
test(&n!) // nがnilだと実行時エラー
print(n ?? “nil”)
実引数が計算型プロパティだった場合は、関数内での変更はコピーに対して行われる。
有値オプショナル型 (implicitly unwapped optional) は、オプショナル型だが、値が格納されていることが分かっている場合のための構文。
おそらく、Objective-C / Cocoa との互換性のためのもので、例えば、InterfaceBuilderのOutletなどで利用されいるようだ。
let n : Int! = 1234
print(“\(n)”) // 開示指定は不要
var m : Int! = nil
m += 5678 // 実行時エラー
print(“\(m)”)
自分の調査が足りなかったら申し訳ないで、Swiftが登場した当初、Optional型とはNSObjectを継承したクラスだったと思うが、言語的には曖昧だと思う。このOptional型の定義を厳密にするために用意されたのが、失敗のあるイニシャライザ ということか?
struct Demo {
var a = 0
init?(_ n:Int) {
if n < 0 {
return nil
}
a = n
}
init() {
a = 1234
}
}
var p: Demo = Demo()
var q: Demo? = Demo(5678)
Swiftの言語仕様書のOptionalの章に含まれるものではないようだが、Optionalの話で大事な構文がキャスト演算子だ。列挙してみる。
オプショナル束縛構文は、続けて記述できる。
// 辿っている途中でnilがあれば、
// そこで止まり全体でnilとなる。
if let name = who?.club?.teacher?.name {
print(name)
}